嘘・大げさ・創作が大量に紛れ込んでいることで有名な「太平記」。
これはあくまで軍記物。場が盛り上がるのが最優先です。
史実通りか、歴史に忠実かはどうでもいい話です。
公家の日記と照合して事実関係を確かめるのは、研究者にお任せしましょう。
ただし、資料が欠落してて「太平記にしか書いてない部分」が結構あって
歴史家としても、太平記を使わざるを得ない場面があるそうです。
太平記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典<ビギナーズ・クラシックス 日本の古典> (角川ソフィア文庫)
- 作者: 武田友宏
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2012/11/05
- メディア: Kindle版
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↑全40巻の太平記を文庫1冊にまとめた、抄訳版です。
歴史的な事実関係を並べ、要所に有名なエピソードを紹介してます。
この本のおすすめは「 目次だけ」何度か読むこと。
通しで2回読みましたが、それより「目次読書の繰り返し」の方が効率がよい。
いくら太平記といえども、有名な事件の前後関係を入れ替えたりはしないし、
目次=あらすじになってるので、そこだけ読んでも十分すぎるほど勉強になります。
ちなみに、観応の擾乱後は北朝優位が固まり、
著者も読者も着地点を探るだけになってくるので、
南朝の武将 登場→討ち死(楠木正行とか、瞬殺でした)
北朝の武将 登場→政争→南朝に寝返り
のパターンで有名人がどんどん消費されていくので、
テンポが異常によくなります。
あまり盛り上がらない部分なので、さらっと流すのが正解なんでしょうね。
太平記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典<ビギナーズ・クラシックス 日本の古典> (角川ソフィア文庫)
- 作者: 武田友宏
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
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