上位は定番書が多いのでさらっと。
(6~10位)
この本がすごい2019(前編):今年読んだ173冊から厳選10冊を紹介します
5位
「高校生は生活リズムが夜型なので、
1限目の前に早朝授業をすると成績が下がる」
「起きてから8時間後に頭が寝る。食事時間は関係ない」
という種類の時間帯やタイピングに関するエピソードが
大量に出てきます。実用書・ビジネス書を嫌う人は多いけど、
こういう事例集は読んだ方がいい。
「午後に商談すると、みんな頭が寝てるので成功率が下がる」
(朝イチで打ち合わせするのが正解)
はすぐに実践。あと、昼寝のやり方も。
ダニエル・ピンクの本は10万円くらいしても喜んで買います。
印刷代というより、コンサルティングフィーと考えた方がいい。
彼の著作に関しては、安すぎる。
4位

もっとも新しいラグビーの教科書2 《用語・戦術の活用術を徹底考察。劇的に考え方、とらえ方が変わる》
- 作者:土井 崇司
- 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
- 発売日: 2016/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ラグビーの戦術書です。
タッチラインの使い方とかキックのタイミングとか。
テレビに映る範囲外の、フィールド全体からの視点で見る癖がつきました。
中身は、明快だけど、かなり難しいです。
(なので、まともに説明できない)
読了したのは、ラグビーワールドカップ開幕の一週間前。
ちゃんと準備すると、こんなに楽しめるのか
時間をかければ賢くなるなんて嘘だ。
何事も努力が必要だし、趣味の世界も一緒だ。
そんなことを感じたのも、すっかり遠い昔のことになりました。
一緒に一度の経験。頑張ってよかった。
ラグビーファンの先輩と一緒に楽しめたのも、最高でした。
3位
書評とかコメント芸というのは、引き出しの数で決まります。
豚肉ならこう、青魚ならこう。調理技術を学ぶのは誰もが通る道です。
最近のコメンテーターの本はだいたい読んだ(身についてはない)ので
少し前の書評家・批評家・コメンテータに行き着きました。
2006年(※この年に著者が死去)の本なので、
「聞いたことがない本を探す」目的なら、価値があります。
(現役のおすすめ本リストとして使うのは無理でしょう)
ロシア関連の回顧録が異常に多いとか(著者はロシア文学者・翻訳家)
ロジカルに料理してる分、がん闘病記パートで代替医療にどっぷりなのが
浮いてるとか、人間は理屈で割り切れるものじゃないよな、と。
気になった本をいくつか紹介しますが、誰も読まないでしょう。
日本古代史で「触ると火傷する」学説はいっぱいありますが
その最右翼が「騎馬民族征服説」。
朝鮮半島から日本に騎馬民族が日本に強い影響を及ぼし
古代国家は中身が入れ替わったという想像力豊かな話です。
こういう独創的な論考は、各論から総論まで否定していく作業が大変。
佐原真先生は、真面目に反論した論客。
本家の方のレビューには、電波の飛んだレビューが残ってます。
そういうのが好きな方は、Amazonのレビューページをご覧ください。
発表当時は大きな話題になりました
(最近の「聖徳太子いなかった説」みたいな感じです)
30年以上経っても信じてる人がいますので、
そういう人は新しい情報にも触れてください。
スターリン評伝の決定版(2002年)
スターリンと毛沢東の両名は、日本の独裁者ファンにで人気がないので
もう少し悪行が広まって欲しい。
サンカなら筒井功さん。
この人の著書を誰かに推薦された人は、あまりいないと思う。
どちらかといえば専門書扱いです。
2位
2019年に知財経営の勉強をしてて(本業の話)
前後3ヶ月ほど、ほとんど本が読めなくなりました。
普通の特許本だと「権利をとりましょう」「とりました」で終わります。
活用の話がほとんど出てこないので、
そこは研修とかセミナーとか書籍とかで埋める必要があります。
「特許は、自分で作る・売るのが原則」
「誰かにライセンスしたら誰にも作れるようになる」
といった基本思想を知るには、いいでしょう。
丸島義一先生はキヤノン元常務。プロジェクトXにも登場しました。
何冊か本を出してますが、この本が一番面白い。
ライターと編集者が優秀で、細かいエピソードも、頑張って拾ってます。
(ダイヤモンド社の本は、教科書として使えるけど面白くない)
1位
史上初の「J2のサポーターが主人公」の小説。
新聞連載が元で、各チームのサポーターに密着取材をして作りあげた。
「サポーター用語」「サポーター思考」がいっぱい出てくるので
どこかの応援をした経験があれば、あるあると感じます。
私の家のとなり、泉佐野市にJ2のクラブがあって、
家族でサポーターだったのに息子が滋賀のチームに寝返って
バイト代で遠征を始める話など。臨場感が半端なかった。
(著者の津村さんは大阪在住:土地勘があるんでしょう)
ずっと好きだったベテランが今日で引退かもしれないので
応援しにきたアウェーサポーターの話とか
吹奏楽部?をやめてホームチームのサポーターになった高校生とか。
サッカーは週末の楽しみなんだし、
勝利だけを求めるのもゴール裏でチャントを歌うのもいいけど
色んな人の色んな関わり方を知って捉えて欲しい。
サッカーも、ようやく地域に根付いてきたところ。
Jリーグ100年構想の完結まで、まだ74年くらい残ってるんだし。
最後に
来年読みたい本をいくつか。
購入済みのが多いので、早く片付けたいです。
まだ読んでないので、個別のコメントはありません。

国家はなぜ衰退するのか(上):権力・繁栄・貧困の起源 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
- 作者:ダロン アセモグル,ジェイムズ A ロビンソン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2016/05/24
- メディア: 文庫
(おしまい)