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この本がすごい2019(後編):ベスト5の発表です(155)

上位は定番書が多いのでさらっと。

 

(6~10位)

この本がすごい2019(前編):今年読んだ173冊から厳選10冊を紹介します

 

 5位

When 完璧なタイミングを科学する

When 完璧なタイミングを科学する

 

「高校生は生活リズムが夜型なので、

1限目の前に早朝授業をすると成績が下がる」

「起きてから8時間後に頭が寝る。食事時間は関係ない」

 

という種類の時間帯やタイピングに関するエピソードが

大量に出てきます。実用書・ビジネス書を嫌う人は多いけど、

こういう事例集は読んだ方がいい。

 

「午後に商談すると、みんな頭が寝てるので成功率が下がる」

(朝イチで打ち合わせするのが正解)

 

はすぐに実践。あと、昼寝のやり方も。

 

ダニエル・ピンクの本は10万円くらいしても喜んで買います。

印刷代というより、コンサルティングフィーと考えた方がいい。

彼の著作に関しては、安すぎる。

  

 4位

もっとも新しいラグビーの教科書2 《用語・戦術の活用術を徹底考察。劇的に考え方、とらえ方が変わる》

もっとも新しいラグビーの教科書2 《用語・戦術の活用術を徹底考察。劇的に考え方、とらえ方が変わる》

  • 作者:土井 崇司
  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2016/12/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

ラグビーの戦術書です。

タッチラインの使い方とかキックのタイミングとか。

テレビに映る範囲外の、フィールド全体からの視点で見る癖がつきました。

中身は、明快だけど、かなり難しいです。

(なので、まともに説明できない)

 

読了したのは、ラグビーワールドカップ開幕の一週間前。

 

ちゃんと準備すると、こんなに楽しめるのか

時間をかければ賢くなるなんて嘘だ。

何事も努力が必要だし、趣味の世界も一緒だ。

 

そんなことを感じたのも、すっかり遠い昔のことになりました。

一緒に一度の経験。頑張ってよかった。

ラグビーファンの先輩と一緒に楽しめたのも、最高でした。

 

3位

打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)

打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫)

  • 作者:米原 万里
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/05/08
  • メディア: 文庫
 

書評とかコメント芸というのは、引き出しの数で決まります。

豚肉ならこう、青魚ならこう。調理技術を学ぶのは誰もが通る道です。

最近のコメンテーターの本はだいたい読んだ(身についてはない)ので

少し前の書評家・批評家・コメンテータに行き着きました。

 

2006年(※この年に著者が死去)の本なので、

「聞いたことがない本を探す」目的なら、価値があります。

(現役のおすすめ本リストとして使うのは無理でしょう)

 

ロシア関連の回顧録が異常に多いとか(著者はロシア文学者・翻訳家)

ロジカルに料理してる分、がん闘病記パートで代替医療にどっぷりなのが

浮いてるとか、人間は理屈で割り切れるものじゃないよな、と。

 

気になった本をいくつか紹介しますが、誰も読まないでしょう。 

騎馬民族は来なかった (NHKブックス)

騎馬民族は来なかった (NHKブックス)

  • 作者:佐原 真
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 1993/09
  • メディア: 単行本
 

日本古代史で「触ると火傷する」学説はいっぱいありますが

その最右翼が「騎馬民族征服説」。

朝鮮半島から日本に騎馬民族が日本に強い影響を及ぼし

古代国家は中身が入れ替わったという想像力豊かな話です。

 

こういう独創的な論考は、各論から総論まで否定していく作業が大変。

佐原真先生は、真面目に反論した論客。

騎馬民族国家―日本古代史へのアプローチ (中公新書)

騎馬民族国家―日本古代史へのアプローチ (中公新書)

  • 作者:江上 波夫
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1991/11/01
  • メディア: 新書
 

本家の方のレビューには、電波の飛んだレビューが残ってます。

そういうのが好きな方は、Amazonのレビューページをご覧ください。

 

発表当時は大きな話題になりました

(最近の「聖徳太子いなかった説」みたいな感じです)

 

30年以上経っても信じてる人がいますので、

そういう人は新しい情報にも触れてください。

知られざるスターリン

知られざるスターリン

 

スターリン評伝の決定版(2002年)

スターリンと毛沢東の両名は、日本の独裁者ファンにで人気がないので

もう少し悪行が広まって欲しい。

漂泊の民サンカを追って

漂泊の民サンカを追って

  • 作者:筒井 功
  • 出版社/メーカー: 現代書館
  • 発売日: 2005/07/01
  • メディア: 単行本
 

サンカなら筒井功さん。

この人の著書を誰かに推薦された人は、あまりいないと思う。

どちらかといえば専門書扱いです。

 

2位 

キヤノン特許部隊 (光文社新書)

キヤノン特許部隊 (光文社新書)

  • 作者:丸島 儀一
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2002/02/01
  • メディア: 新書
 

2019年に知財経営の勉強をしてて(本業の話)

前後3ヶ月ほど、ほとんど本が読めなくなりました。

 

普通の特許本だと「権利をとりましょう」「とりました」で終わります。

活用の話がほとんど出てこないので、

そこは研修とかセミナーとか書籍とかで埋める必要があります。

 

「特許は、自分で作る・売るのが原則」

「誰かにライセンスしたら誰にも作れるようになる」 

といった基本思想を知るには、いいでしょう。

 

丸島義一先生はキヤノン元常務。プロジェクトXにも登場しました。

何冊か本を出してますが、この本が一番面白い。

ライターと編集者が優秀で、細かいエピソードも、頑張って拾ってます。

 

(ダイヤモンド社の本は、教科書として使えるけど面白くない)

 

1位

ディス・イズ・ザ・デイ

ディス・イズ・ザ・デイ

  • 作者:津村記久子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2018/06/07
  • メディア: 単行本
 

 史上初の「J2のサポーターが主人公」の小説。

新聞連載が元で、各チームのサポーターに密着取材をして作りあげた。

「サポーター用語」「サポーター思考」がいっぱい出てくるので

どこかの応援をした経験があれば、あるあると感じます。

 

私の家のとなり、泉佐野市にJ2のクラブがあって、

家族でサポーターだったのに息子が滋賀のチームに寝返って

バイト代で遠征を始める話など。臨場感が半端なかった。

(著者の津村さんは大阪在住:土地勘があるんでしょう)

 

ずっと好きだったベテランが今日で引退かもしれないので

応援しにきたアウェーサポーターの話とか

吹奏楽部?をやめてホームチームのサポーターになった高校生とか。

 

サッカーは週末の楽しみなんだし、

勝利だけを求めるのもゴール裏でチャントを歌うのもいいけど

色んな人の色んな関わり方を知って捉えて欲しい。

 

サッカーも、ようやく地域に根付いてきたところ。

Jリーグ100年構想の完結まで、まだ74年くらい残ってるんだし。

最後に

来年読みたい本をいくつか。

購入済みのが多いので、早く片付けたいです。

まだ読んでないので、個別のコメントはありません。

法務の技法(第2版) (「法務の技法」シリーズ)

法務の技法(第2版) (「法務の技法」シリーズ)

  • 作者:芦原 一郎
  • 出版社/メーカー: 中央経済社
  • 発売日: 2019/01/23
  • メディア: 単行本
 
サイバー戦争論:ナショナルセキュリティの現在

サイバー戦争論:ナショナルセキュリティの現在

  • 作者:伊東 寛
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2016/08/12
  • メディア: 単行本
 
罪と罰 1 (光文社古典新訳文庫)

罪と罰 1 (光文社古典新訳文庫)

 
ハックルベリー・フィンの冒けん

ハックルベリー・フィンの冒けん

 

 (おしまい)