はじめに
奈良クラブからの問題公表(2019.12.7 14:17)から、今日で1週間。
公式サイドの情報発信には時間がかかりそうですので
見聞きした話を書こうと思います。
1 ソシオ会員限定説明会(第一回)
2 中川政七社長、矢部次郎前代表との直接のやりとり(シーズン終了報告会)
3 スタッフの方との雑談
4 メールでの質問
を元に、説明を再構成しています。
(調査報告)
http://naraclub.jp/cms/wp-content/uploads/2019/12/d16a262dc4d6a7fb123b83b8a2c11800.pdf
(別表)
http://naraclub.jp/cms/wp-content/uploads/2019/12/42d8e6f7c7427661feec0cdff7536ead.pdf
回答は中川社長がほとんどを、矢部(前代表)は適宜担当しています。
両者の説明、私の解釈は、分けて書いたつもりです。
区別できないなら私の文章力が原因です。連絡いただければ対応します。
なお「回答を思い出せない箇所」が大量にあります。
私が冷静ではなかったのと、質問者が何分も色々指摘したのに中川社長が
まとめて回答するという形式だったせいです。
質問する人は普通のファンですし、まとめたのも素人です。
行き届かない点はご容赦ください。
4.水増しが行われた背景 ※プレスリリースより引用
2015 年度にJFL 参入後、J3 昇格基準である年間入場者数3 万人を達成するため、なるべく多く見せたいとの気持ちが働き、徐々に水増しすることが常態化していきました。
本年は水増しを止めようと開幕戦に臨みましたが、開幕戦・2 試合目と入場者数が伸びず、このままではシーズン早々に年間3 万人を達成できないことが確定してしまうとの危機感から、2 試合目から水増しが再開され、その後常態化し、シーズン終了まで続きました。
(補足)
2試合目の試合中(実数把握の後、発表まで)に
水増しを決めたことになります。
JFL参入〜社長交代まで
(矢部:前代表)
どうしてもJリーグに昇格したいと思い、水増しが常態化していた。
水増しは矢部が決め、それを知るスタッフはごく少数しか居なかった。
19年3月頃? 中川(新社長)が不正に気づく
あってはならないことだと認識。
「これからの入場数」は、実数に戻すよう決意した。
ホーム開幕戦:第1節(3月17日) 実数1775、公表1775
水増しせずに発表した。「以前の水増し行為」の公表は考えず。
ホーム第二戦:第3節(3月31日) 実数705、公表1215
Jリーグ昇格には、年間3万人(注:1試合平均2000人)が必要である。
このまま(現状は目標値の60%前後)では、
早い段階で昇格が不可能になるのではないか。
そう考え、水増しを継続することに決めた。
ホーム第三戦:第5節(4月14日) 実数513人、公表513人
(補足)
質問なし。数字はかなり悪いのに、実数発表に戻ります。
Jリーグの村井コミッショナーが来場されたのと関係があるかも知れません。
4/14(日)第21回JFL 第5節 vs.流経大ドラゴンズ龍ケ崎戦 試合情報 | 奈良クラブ | NARA CLUB Official Site
初夏〜夏頃に、観客数がおかしい、あんなにいないはずだと内部(ボランティア?)から指摘があった。矢部・中川共、まともに対応しなかった
大きな問題だった。反省している。
11月10日 27節(11月10日) 実数3762人、公表5102人
11/10(日)FC大阪戦PROJECT5000実施、並びに決起集会開催のお知らせ | 奈良クラブ | NARA CLUB Official Site
(補足)
「5000人を集めよう、年間3万人を達成しよう」という集客イベントです。
決起集会は有料(1500円)だし高額(1万3千円)のユニフォームも制作。
集客に努力したサポーターも多く、怒りが集中してます。あれはなんだったのか。
11月29日 SNSで告発
クラブが調査を開始?
Q.調査を初めて行ったのはいつか
SNSでの指摘後も、特別な調査は行っていない。
意図的に数字をいじっていたので、中川社長は数字は把握していた。
過去の数字は少し調べた(注:昨年以前、実数が不明な試合が複数あり)。
Q.SNSの投稿を見たとき、どう思ったか
(補足)
どういう回答か忘れました。
「来るべき時が来た」「観念した」という趣旨の反応でした。
第30節(12月1日) 実数2358人、公表1802人
Q.告発の2日後の試合でも水増しをしたのはなぜか
(補足)質問出ず:誰か聞いてください
Q.もし不正がみつからなければ、来期も水増しを続けたか
続けていたと思う。
Q.他に不正はないか。さらなる問題があるなら、早く公表すべきではないか
ない。
現在の経営陣が信用されていないのと、さらに不正が明らかになれば
会社が潰れるのは理解している。
(質問が出なかった事項)
Q.水増しの事実は、J1最終節の試合時間中に公表した。なぜか。隠す意図か
Q.東京武蔵野FC(注:入場者数の問題で昇格を断念)を見てどう思うか。
Q.水増ししてでもJリーグに昇格したいのか
(補足)
あくまで「奈良クラブのソシオ会員のための」説明会です。
ファンが真っ先に質問すべき事項ではなかったか、
関心が薄かったようです。
5.対策 ※プレスリリースより引用
今後はこのようなことが再び起きないように以下の対策を徹底し、規定に則った運営に努めてまいります。また関わるスタッフ全員のコンプライアンス意識を高めてまいります。
・入場口でのカウンター計測人員を増員し、正しい計測ができるよう努める
・JFL と相談の上、入場者数の集計用紙に対するチェック機能を強化する
・ 試合当日の集計用紙は1年間保管する
(補足)
経営陣がそのまま、集計方法だけ改善しておわり、としか読めないので
ここにも質問が出ました。
Q.再発防止策を見た。現場のスタッフを犯人扱いしているのではないか
現場には責任転嫁する意図は全くない。すべての責任は中川にある。
プレスリリースでは説明できなかった話があるので、
現場(ボランティア・スタッフ)が批判されるのは不本意なので、
これから説明していく。
カウント方法に触れたのは、現状のカウント方法が
JFLの指針・基準に合っていないと分かったため。
現場のオペレーションの問題で、水増し問題とは別に
対応が必要と考え、ああいう記述となった。
(補足)
小さい会社です。自力で慌ててプレスリリースを書いたので
ノーチェックで表に出てしまった、という感じでした。
「これだといいわけです。ちゃんと説明しないと分からないでしょう」
と伝えました。
(経営責任について)
Q.両者とも辞めるべきではないか。なぜ社長・理事長を続けるのか
辞任も考えたが、今投げ出すのは無責任だと考えた。
Q.事態が収拾した時点で身を引くべきではないか
続けることが責任だと考えている。
Q.大きな不祥事なので、スポンサー契約を切られる恐れがある。大口スポンサーなどにはどう対応するのか
額によらず、スポンサー向けに説明する機会を設けることを検討している。
DMGの森社長(最大のスポンサー企業)に報告をした際、
中川が社長を続けろ、絶対やめるなという趣旨の反応を頂いた。
(補足)
大口スポンサーに先に説明した、というよりは「大株主に対して(自分の進退を)相談した」というニュアンスでした。
Q.報酬返上じゃなくて役職を下げる、一社員から出直すことは考えなかったのか
矢部に関しては「株式会社奈良クラブ」副社長をかなり前にやめてる。
そういう選択肢はなかった。
Q.過去の反省・謝罪は中川・矢部に任せたとしても、
今後の経営に関しては、適任の人物に任せるべきではないか
社長を続けることが責任を果たすことだと考えている
Q.矢部氏(前代表)は人の意見を聞かず、気に入らない人間を遠ざけていると複数から聞いている。矢部のワンマンが原因ではないか。
(矢部)
ワンマンだという自覚はない。初めて指摘されたと理解している。
Q.関西リーグ時代には水増しはあったか
(矢部)
記憶にない。JFL昇格には、観客数のノルマもなかった。
水増しする必要が、そもそも存在しなかった。
Q.水増し問題も、クラブの負の歴史として、スタジアムのどこかに記念碑のようなものを置いてはどうか
検討する。
Q.記者会見はやらないのか。ソシオ会員にしか説明しないのはおかしいのではないか。
一般が対象の説明会についても、検討する。
スポンサー、ソシオ会員に対しては、
直接顔を合わせて説明することを第一に考えている。
(ソシオ向け説明会は、奈良・橿原・奈良で計3回開催予定)
Q.関東などの別地域(注:ソシオ会員)、奈良クラブ傘下の
別組織(ジュニア、ソシオス等)対象には何もしないのか
説明会の開催を検討する。
Q.今回の説明会では、入り口でソシオ会員番号を記録された。発言者を特定してどうする気か
細かい運営について(中川は)把握していない。
行き届かない点は謝罪する。
Q.「クラブ内部での記録用に」録画がされている。これは公開すべきではないか
(補足)どういう回答か、忘れました。
Q.奈良のサッカー界では、奈良クラブの評判が悪い。
過去のいきさつを超え、誠実に説明していくべきではないか
検討する。
Q.NHKの取材を断っておいて、大口スポンサーに先に報告するのはおかしい。情報を隠蔽しているのではないか
取材は断っていない。
受付窓口を一本化して順次対応している。
Q. 選手へはどう対応しているのか
公表(12/7)の翌日、シーズン報告会(12/8)の開始前に説明した。
契約更改の時期なので、すでに契約した選手には
「問題を踏まえて、契約を考え直してもらっていい」と伝えた。
水増し問題まとめ
みなさんが想像してるより「頭が悪い犯罪」です。
動機も子ども、手口も子ども、すぐばれる嘘をついて
ばれそうになったから慌てて発表。こんな感じ。
あれこれ深読みしても意味がないと思います。
回答は「びびってやった」「申し訳ない」「これから考える」の
どれかでしょう。 どうせ。
生まれて初めて見た、奈良クラブの試合の様子です。
(2019年第3節 ホンダロックSC戦)
観客数の集計結果を見た中川社長は、あまりの少なさに愕然とし、
一度は辞めたはずの「観客数水増し」再開を決断。
偽りの数字が発表されたその2分後に決勝点を決められ、
試合は0−1で敗北しました。
負けたけど楽しかった、もう一度来よう。
そう思って、なんとなく始まった僕のサポーター生活です。
あの日から今まで、奈良クラブのことを考えたすべての時間を返して欲しい。
自分で書いてて空しいです。
水増しは意図的で悪質。擁護する余地はなし。
それは関係者一同、一致していると思います。
あぜんとして言葉がでない、どうしようもない。
けど何とかクラブを守れないか。愛着のあるクラブなんだし。
選手、サポーター、スポンサーの言動も、そういう前提で行われてると
理解していただけるとありがたいです。
最後に
プレスリリース記載の連絡先にメールすれば、返事が返ってきます。
2日前(12/12木)は、午前中にメールで質問したら、その日のうちに返事が来ました。
奈良クラブが記者会見をなぜ嫌がるかは分かりませんが、
もし気になる事項があるなら、電話かメールをするといいです。
担当者が対応してくれると思います。
(中川社長を捕まえたいなら、説明会に行ってください)
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