パリの注目競技
どの大会でも、僕の注目は常に「水球」です。KING OF WATER SPORTS。様々な競技があるなか「自分が昔やっていた」ものは、親近感を一番感じます。
ボールゲームはわかりやすいくていい。1：1かチーム同士の対戦だし、ボールがゴールに入ったら得点だ。色々な部活・サークルの中から、水球を選んだ自分は正しかった。
水球を知らない人はこのへんを参照。オリンピックは自力で出場権をとるだけで大変なんです。この時点で世界ベスト12。
日本は“パスラインディフェンス”という狂ったシステムを採用して、攻撃時もポジションを細かくいじってます。戦術好きにもピッタリ。説明が大変だし、まともに解説してる人を見たことがないので、興味がある人には個別に説明します。
（パリ・ポセイドンジャパンの戦い）
1点差→1点差→7点差→15点差(＝4連敗)→1点差勝利
水球が国技で、国内のプロリーグから代表選手を選抜する国と、大卒就職を諦めて、日本代表で戦うことを選んだ選手たちが同じコートで戦います。
ジャパンは4連敗のあと最終戦で1勝。東京オリンピックと同じ結果でした。悔しさしか覚えてない。負けたら本気で悔しい。頑張った、よくやった、感動をありがとう、そんなのはいらない。
最終戦は、プール戦2位の強豪国（オーストラリア）が相手。4本先取され、このまま恥ずかしい負け方をするのかと諦めてました。そのタイミングでタイムアウトを取り、監督から「このままじゃ終われねえだろ」と檄が飛んだ後、2Q終了時に1点差。試合を支配して接戦を競り勝つという、ジャパンではちょっと見られない展開。戦術的優位とエースの個人技です。弱いチームが勝つならこれしかない。
アーカイブ視聴ができないみたいだけど、何らかの方法で見れるなら見てください。今大会の日本vsオーストラリアは面白い。（ここまでの）パリオリンピックを通じて一番面白かった。
#パリ2024
— Poseidon Japan (@poseidonjapanwp) 2024年8月5日
【第33回オリンピック競技大会（2024/パリ）】
予選ラウンド最終戦
🇦🇺AUS(5,2,2,4)13
🇯🇵JPN(2,4,4,4)14#水球 #日本代表 #waterpolo #ポセイドンジャパン #poseidonjapan #パリ五輪 #TEAMJAPAN #一歩踏み出す勇気を #がんばれニッポン #オリンピック pic.twitter.com/yVwFsCBccT
この試合6得点のエース稲場悠介は、予選リーグ得点王（21点）に輝きました。海外組、ワールドクラスのシューターは違う。逆境になると目つきが変わり、攻守に存在感が増し、遠目でもどこで何をしているかすぐ分かる。
「エース」の条件は「誰が見てもエースと分かる」こと。どの競技でも。凄く詳しい人じゃなくても、初めてこのスポーツを見た人でも、JAPANのエースが誰か、すぐに分かりました。「エースのギャラが高い」理由、こういう試合で分かります。
負けて嬉しい？
日本チームが負けても、対戦相手もメディアも「おめでとう」と言います。 👏 見下すな❗️💢 勇敢な選手達を勝利で証明したい💪💪
#paris2024
#olympics
セルビア戦、1点差敗戦の後のHCコメントです。今大会、1点差で負けた2試合（セルビア戦、フランス戦）は、僕は全く嬉しくなかったし一晩眠れなかった。
本当に力が拮抗して、どっちが勝つか分からない状態になったら、「1点差でも10点差でも負け」「ここで頑張れないなら、この4年間の意味がないだろ」となります。1戦目、2戦目にあと2点取ってたら、決勝トーナメントだったんだ。
思い出したのがこれ。
「勝ったときに大喜びする方が格下」
「負けたのに嬉しそうな方が格下」
僕の持論です。試合が始まる前から、相手がジャイアントで自分がアリンコだと思ってるようじゃ、いつまでも勝てません。勝てる準備をして、本気で勝とうとしないと絶対に勝てません。おそらくリラックスしたいんでしょうが、負け前提で試合に臨む感覚がよく分からない。
以前「ホームランを狙わないとホームランを打てないから、全打席ホームランを狙う」と言った選手がいました。勝ちに行って勝たないと、まぐれで終わりです。本気で勝ちに行って負けた時がスタートラインです。
ポセイドンジャパンは、実力を認められる段階はもう終わりました。どんな強豪国とも互角に渡り合い、本気で勝ちに行く段階へ。日本の実力はちょうど9～10位くらい。次大会こそ決勝トーナメント進出だ。
今夜は準々決勝
なぜこんなに暑苦しい文章を書いているのか。30分後に準々決勝が始まるからです。クロアチアが好きなのでみんなで応援してください。CFが壊れてるので、近づいたCBがふっとんでいきます。ギリシャはパス回しが美しいし、（日本に敗れた）オーストラリアもお勧めです。
パリもいよいよゴールが近づいてきました。決勝は大会最終日の21時から。日本のゴールデンタイムなので、一緒に応援しましょう。
TVerは（地上波中継のない試合の）アーカイブ視聴ができない仕様なので、今夜21：00から28：40まで生観戦します。見れねえだろ、これ。
