1.違和感のある対談の風景
テレビの対談番組を見てました。
ゲスト(アーティスト)の代表作を紹介ながら、
苦労話やこだわりを話してもらう(よくある)形式です。
そのゲストが、話が非常にうまい。
インタビュアーから何を聞かれても、
15秒~30秒で起承転結をつけて面白い話しをします。
ストーリーも練られてて、どの話も
「リスクを取って果敢に挑戦する格好いい私」を印象づける。
途中までは楽しく聞いてたけど、途中で気づきました。
これ、台本を読んでるだけだ。
他で何度も話したことを、もう一度話してるんだろう。
2.ボタンを押すと音声が流れる機械
「作品番号30番の解説」ボタンを押して
「作品番号30番」の解説音声が流れる。
「会話のジュークボックス」という表現があります。
いまだと、美術館の解説用端末でしょうか。
鉄板ネタはたしかに盛り上がるけど、
盛り上がっているようで、予定調和だ。
聞き手の反応は台本通り。その後も台本通りの展開になる。
会社の社長や芸能人に多いタイプだ。
外向きの話ができあがってて、内面が見えなくなってる。
せっかくのインタビューなのに、「その場で」やってる意味がない。
これ、コミュニケーションちゃうやん。
3.反応が早いのはマイナス
インタビュワーが話し終わったタイミングで
間髪入れずに自分の話を始める。すごい、頭の回転が速い!
本当なんでしょうか?
「話を準備すること」が再優先、
次に「相手が話し終わるタイミング」、
三番目が「話を最後まですること」なんでしょう。
自分の話の完成度は高まるし、
ベストのタイミングでベストの長さをできます。
すべては自分の都合です。
私ならどうするか?
相手が話すことが何もなくなるまで(目安:会話が5秒以上途切れるまで)
話し尽くしてもらって、「聞いていた」ことが伝わる話を何かします。
こちら側のコメントはいいかげんですが、
会話の基本はあくまで「相手に気持ちよく話してもらうこと」
完璧なあいづち・コメントをすることより
話を最後まで聞くのが優先です。
誰しも、他人の話より自分の話に興味があります。
話の途中で口を挟まれるて自分の話を始める人、カチンとくるでしょ。
4.自分が困ってる話
ほとんど会話をしない職場(1日で会話をするのは平均5人以下)にいます。
困るのが、初めて会う人との雑談。
仕事の話なら(聞く・話す内容が定型的なので)問題ありませんが
それ以外に何を話せばいいかが分からない。
それに、普段考えてることをしゃべっても、相手は興味がない。
「琉球人の王族の陵墓から発掘した人骨を京都大学から返してもらう話」
昨日みた深夜番組(ドキュメンタリー)です。
すごく面白かったけど、聞きたい人はたぶんいない。
相手が聞きたくない話を続けるのは、キャッチボールじゃない。
投球練習かドッジボールだ。
5.対策は「事前のシュミレーション」
その場で出来ないなら、事前に準備するしかありません。
誰と会うかが分かってるなら、想定問答集を作ります。
A自分が聞きたいこと・自分が話したいこと
B相手に聞かれそうなこと・相手が話したそうなこと
会話の基本は、相手に気持ちよく話してもらうことです。
Bの準備をちゃんとしておけば1時間くらいすぐ過ぎます。
無理して、Aの自分の話はする必要がありません。
これで、琉球の王族の人骨の話は、出番がなくなりました。
やったね!
以前なら、二次会で深夜1時くらいにする話でしたが、
最近はそういう場もなくなってしまいました。
(どっちにしろ、誰も聞いてないので一緒)
6.テレビ番組の宣伝
見たのはこの番組です。
月1回放送。玄人筋に評価が高い番組です。
ドキュメンタリー初心者には特におすすめ。
サッカーの話をする友達は見つかったので、
BSの再放送とドキュメンタリー番組の話をする友達が欲しい。