イ:ちなみに「HiGH&LOW」というタイトルは、いつどうやって思い付かれたんですか?
HIRO:まだプロジェクトが本格化する前から、何となく頭の中にありました。僕は「HiGH&LOW」という、その言葉の持つ「表裏一体」感のようなものが好きだったので、太陽と月、陰と陽、天国と地獄、一か八かみたいな…。
その中で、よく僕らが使う表現方法にピッタリなタイトルが「HiGH&LOW」でした。
当たり前ですけど、ひとりの人間にもいろんな側面がありますよね。ぱっと見は弱々しい人がここぞという局面で本物の強さを発揮することもあるし、その逆も少なくない。
もちろん「HiGH&LOW」はエンタテイメントですが、見せかけの強さがすべてじゃないというメッセージは、やっぱり伝えたかったことでしたので。
出典はEND OF SKYパンフレットのHIROさんインタビューです。
元画像を貼り付けると著作権の問題があるのでタイプし直してます。
HiGH&LOWという用語自体はS2(MUGEN編)で
カードゲームをやってるシーンがあり、ちらっと登場します。
ただ、他にHiGH&LOWをイメージさせるシーンが全くないので、
ファンの間で謎として扱われてました。
ハイローの世界は各種ヤンキーマンガの世界観が下敷きになってるとは
よく指摘されますが、タイトルそのものには掘り下げた意味はなさそうです。
黒澤の「天国と地獄」との共通点とか探してみるのも面白そうです。
ハイローの世界観自体はHIROさんと脚本家チームの雑談から生まれたそうですし
キーコンセプト、タイトルをHIROさんが決めたのも納得です。
僕はこの映画をアクション超大作と受け止めてる。
同じカテゴリの映画は、96時間とかミッション:インポッシブルとか
ジャッキーチェンの映画とかね。
今作は、開始半分くらいで登場するカーアクションがかなりいかれてて、
疾走するバイクからワゴン車にアイテムを手渡すシーンがノースタントだったり
走行する車に飛び乗ってフロントガラスをたたき割ったりと
「ここにしかない」「どこでも見たことのない」インパクトのあるシーンが満載です。
どこか一つだけみどころを…と言われると、走ってくる車が縦方向に回転してクラッシュするシーン。日本初のシーンだそうです(Trailerの3:40くらい)。
おそらく、ほとんどの人は知らない、知ってる人もEXILEのファン向け映画として毛嫌いしてるだろうけど、日本のアクション映画史上に残る傑作だと思います。
一応シリーズものですが、冒頭に丁寧な紹介パートがありますし
各チームごとに登場シーンが分かれてるので、本作から見ても大丈夫です。
どちらかというと、本作を見て「なんだこりゃ」となった後に
時系列の逆順(THE RED RAIN→THE LIVE→MOVIE→ドラマ版)で見ていった方が
設定も理解できるでしょうし、本作の完成度を再確認できると思います。
アクションスケールとしては、THE MOVIEの100:500乱闘シーンの方が上です。
久保監督独特の構図の美しさや、SWORD連合結成時の高揚感を味わうには
最高の映画だと思います。